糖尿病と生きる僕が見た、京都ブルーライトアップ|世界糖尿病デー2014の夜
11月14日は、世界糖尿病デー(World Diabetes Day)。
この日は世界中のランドマークが“ブルー”に染まり、糖尿病への理解と支援のメッセージが灯されます。
2014年のその日、僕は京都のブルーライトアップを、バイクでひとつひとつ巡ってみました。
ただの夜景写真ではありません。
これは、糖尿病と向き合う一人の男が、自分の体と心で感じた「青い光」の記録です。
京都府立医科大学|父と僕の記憶が重なる場所
京都市内を北上してまず向かったのが、京都府立医科大学。
ここは昔、父が入院していた病院。小学生だった僕が、ここに泊まったような記憶がある。
今では考えられへんけど、あの夜のことはなぜかずっと心に残ってる。
その場所が、静かに青く光っていた。
糖尿病という病と向き合う僕にとって、この光は特別だった。
京都市役所|父の職場かもしれない、でも市民はあまり行かない場所
父は京都市の職員だった。市役所にもたまには顔をだしてたはず。
でも京都市民って、市役所って意外と行かへん。
政令指定都市やし、用事はたいてい区役所で済む。
そんな場所がこの夜、青く照らされていた。
それをバイクで眺めながら、子どもの頃の父の背中と、自分の今の姿が一瞬だけ重なった。
糖尿病という病気への、世間のまなざし
糖尿病というだけで、「自堕落な生活をしていたんでしょう?」と誤解されることもあります。
たしかに、それが全くの誤解ではないケースもあるのは、正直なところ。
でも本来この病気は、生活習慣だけでなく、体質や遺伝的要因も大きく関わってくる病気です。
それなのに、ひとくくりに「自己管理ができてない」と片づけられてしまう──
個々の事情や努力が見えにくい病気だからこそ、世間のまなざしが残念に思えるときがあります。
……あっ!でも俺はちょっと自堕落寄りかも。ははは。
すいません、医療費使って(笑)
でもね、本気で向き合ってるし、こうしてブルーの光に照らされながら、静かに闘ってる人もいるんです。
その他のライトアップスポット|光の数だけ想いがある
京都には青い光がよく似合う。
華やかではないけれど、心に沁みる静けさと優しさがある。
糖尿病と共に|ただの記録ではなく、自分への応援
この夜の光は、きっと誰かのためのものだった。
でも、間違いなく僕自身のためでもあった。
糖尿病は「見えにくい病気」です。
でも、こうして誰かがそっと青く照らしてくれている。
それがどれだけ心強かったか。
あの夜、冷たい風の中をバイクで走ったこと。
今でも僕の心の中で、あたたかい記憶になっています。
※この記録は2014年当時に撮影し、2025年に加筆・再編集しています。
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