区境ジャーニー02|京都駅八条口から上鳥羽口へ、自転車でたどる南区の記憶と境界線
前回は上鳥羽口駅まで歩いて探検しましたが、今回は京都駅八条口からスタート。
自転車で約5.5km、区境を意識しながら南下するルートを回ってきました。
相変わらず、深く考えずの出発です。
京都駅八条口付近からスタート
手前に見える「JR東海関西開発株式会社」は南区、奥の「近鉄名店街」からは下京区です。

僕はこの近鉄名店街にある店で、昔バイトしてました。
今では考えられないほど閑散としてて、通行人を数えられるくらいしか居なかったあの頃。
でも、たま〜に芸能人が来てくれることがあって、ちょっとだけうれしかったな。
一番困ったのは外国人のお客さん。
店前のサンプルと実物の見た目が少し違っただけで「これ違う!」と強くクレームを言われたんです。
英語もできないし、どう説明してどう解決したのか…記憶は曖昧だけど、胃がキリキリしたのだけは覚えてます(笑)
今は外国人観光客があふれる時代。あの時の“困った経験”、案外どこかで誰かが繰り返しているのかもしれません。
新・都ホテルと屋台と苅谷俊介
新・都ホテルの東側、今でこそ整った道ですが、30年前は屋台が並んでました。
もう少し北の新阪急ホテルの前にも屋台が出てたし、あの独特の匂いと明かりは今でも脳裏に浮かびます。
かつてのスキーブームの時はスキーを抱えた若者が週末になると一杯いましたね。

そこで、ひとつだけ特別な記憶。
西部警察でおなじみの苅谷俊介さんと、まさかの屋台で相席。
有名人と一緒にラーメンをすするなんて、あの頃の自分には考えられない出来事でした。
屋台といえば、南区の一号線のドンキ周辺や、羅城門跡のあたりにもよく出てましたね。
そして、あのトイレ…そう、一斗缶!
いまではとても許されないけど、あの雑多さ、猥雑さが“昭和の味”だったんです。
アバンティ前で少し立ち止まる
新・都ホテルを抜けて、アバンティ前に差しかかります。
ここ、建物としてはそこそこ大きいはずなのに、なぜか“目立たない存在感”。
昔はギャルが集まる店が多かったような記憶もあるんですが、それも今や過去の話。
大きな本屋もあったけど、今は京都駅周辺にも他の大型店が出店してて、アバンティの影も少し薄れたように思います。 あの頃の賑わい、どこへ行ってしまったのか…。

キング京都ビルにて思い出補正
そのまま進んでいくと、キング京都ビルに到着。
「キング」といえばパチンコチェーンを想像してしまうけれど、ここはたぶん無関係。
外観は昔と大きく変わらないが、敷地は昔もっと広かった気がするんです。
たぶん、道路の拡幅か何かで削られたのでしょう。
記憶と現実のギャップに、小さな違和感を覚えます。

河原町八条と“京都らしさ”の境界
河原町八条交差点を過ぎたあたりから、京都らしさがだんだん薄れてきます。
いや、これはここに限らず、七条を境に空気が変わる気がします。
古都というより、生活感が前に出てくるというか。

蔵のある家を見つけました。珍しいなと思ったのは、この辺りではあまり見かけた記憶がないからです。

近くの小さな公園にも立ち寄ってみましたが……泣けるほど狭い(笑)。
南区のリアルな“寸法感”が現れてて、これはこれで味があるんですけどね。

南区の鴨川沿いに降りて
少しずつ南へと進むにつれて、南区らしい風景が広がってきます。
空き地、放置車両、どこか生活感のある建物たち…。
他の区とはまた違う、ゆるやかな空気感がこのあたりにはあるような気がします。

鴨川西インターにて、変わったこと
しばらく進むと、「鴨川西インター」の看板が見えてきました。
ここは以前、有料道路だったんですが——
今は無料で通行可能。
鴨川西から山科方面へスッと抜けられるようになっていて、とても便利になりました。
高速道路というより、広めの快適バイパスといった感じ。
南区民にとってはちょっとした“隠れた恩恵”ですね。

近畿運輸局京都運輸支局(伏見区)
気づけば伏見区近畿運輸局京都運輸支局と、京都府トラック協会があります。
昨年(2024年)は11月4日に「トラックフェスタ」というイベントが京都パルスプラザで開催されていました。
トラックの展示や試乗体験、子ども向けの企画などもあって、ファミリー層に人気。
今年も秋ごろに実施されるのでは?と思っています。

終点、上鳥羽口駅の区境にて
さらに自転車を走らせ、鴨川の河川敷を降りて阪神高速沿いを進んでいくと、やがて上鳥羽口駅が姿を現します。
途中にあったのが、金太郎 京都南店。ここは南区。
少し先のホリウチさんのあたりから、また区境が変わります。
最後に通ったのは、近鉄電車の高架下。 特に何かがあるわけではないですが、誰もいない静けさと、ちょっと怖い雰囲気が印象的でした。



近鉄の高架下、まさに何もない…けれど、区境ならではの静けさがあります。

今回のまとめ
今回のルートは、京都駅八条口から上鳥羽口まで約5.5km。
区境に沿って走りながら、かつての記憶と今の景色をすり合わせていくような時間でした。
次回「区境ジャーニー03」では、さらに南へ。久世橋方面の境界をめぐります。
コメント