糖尿病は脳にも影響? ― 九州大学の研究から見えてきた認知症リスク
先日、日本経済新聞の記事でこんな研究結果を目にしました。
九州大学 生体防御医学研究所(福岡市東区)の中別府教授らのチームが、
福岡県久山町の協力を得て行った調査で、アルツハイマー病患者の脳内が糖尿病と同じ状態に変化していることが判明したそうです。
具体的には、亡くなった方88人の脳を調査したところ、26人がアルツハイマーを発症しており、その中でインスリンに関する遺伝子が著しく減少していたそうです。
つまり、脳の中で糖代謝がうまくいかなくなっていた=脳が糖尿病状態になっていたということらしいです。
脳内が「糖尿病状態」とは…
正直、「脳が糖尿病」ってどういうこと?と思いました。
でもよくよく考えると、糖尿病って全身の血管や神経に影響を与える病気。
その中でも脳の神経細胞はかなり繊細な器官ですから、血糖値のコントロールが悪ければ脳も例外ではないのかもしれません。
糖尿病の人は、アルツハイマー発症率が3〜4倍に
この研究では、糖尿病の人はそうでない人に比べて、アルツハイマー病の発症率が3〜4倍になるという報告もありました。
……これは、ちょっと背筋が凍る話ですね。
じゃあ、どうすればいいのか?
結局のところ、予防としては
- 血糖値をなるべく安定させる
- 運動や食事に気をつけて生活習慣を整える
- 脳の活動を活発に保つ(会話、読書、趣味など)
――このあたりに尽きるのかなと思います。
私自身も糖尿病と付き合っている身なので、他人事ではありません。
「脳にまで影響が出る」ということを知っただけでも、ちょっとした行動の改善に繋がりそうな気がしています。
皆さんもぜひ、ご自身の健康を見直すきっかけにしていただければと思います。
参考元: 日本経済新聞 掲載記事より要約
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