羅城門跡|京都の南端に眠る、かつての都の玄関口

羅城門遺址

羅城門跡|京都の南端に眠る、かつての都の玄関口

芥川龍之介『羅生門』の冒頭、カラスが死体をついばむという描写に、小学生の頃ゾッとしたのを今も覚えています。
その舞台となった羅城門──今、跡地を訪ねてみると、そこには想像していたような怖さはありませんでした。むしろ静かで、少し寂しさすら感じる場所でした。

唐橋羅城門公園内にある「羅城門跡」。
正直に言えば、石碑と案内板しかありません
かつての都の正門だったとは思えないほど、控えめで、拍子抜けしてしまう人もいるかもしれません。

でも、こういう“何もない”場所にこそ、歴史の痕跡を感じることができる気がするのです。

東寺を望む、かつての都の構図

羅城門跡からは、東寺の五重塔が東側に望めます。
平安時代、都の玄関として門が構えられ、その先に東寺が聳えていた──そんな構図を想像するだけで、少し胸が熱くなります。

復元模型は、なぜか京都駅前に

実は羅城門の1/10スケール模型が京都駅前に設置されています。
この模型、約1億3千万円の事業費がかかったそうです。なぜ現地ではなく駅前に?
地元からの反対など、何か事情があったのかもしれませんが、できればこの場所にこそ設置して、周辺ごと整備してほしかった──そんな気持ちも湧いてきます。

九条千本の縁日、ヤドカリ釣りの記憶

羅城門跡の西、千本通沿いのあたりでは、昭和50年ごろまで縁日が開かれていた記憶があります。
ヤドカリ釣りをした思い出だけが鮮明に残っているのですが、あれは一体、どんなお祭りだったのでしょう?
もしご存じの方がいらっしゃれば、ぜひ教えてください。

ミスター餃子のついでに立ち寄ってみるのも◎

ちなみに、羅城門跡から徒歩数分のところに人気の餃子店「ミスター餃子」があります。
ボリュームたっぷりでジューシーな餃子は、地元でも評判。
「餃子食べに来たついでに、ちょっと羅城門も見とこか」くらいの気持ちで立ち寄れば、がっかり感どころかネタになるレベルです。

歴史とグルメ、どちらも味わえる“京都の深部”を体験してみてはいかがでしょうか。

✅まとめ|がっかり? それでも、歴史の痕跡に出会える場所

「がっかりスポット」と言われても仕方のない場所かもしれません。
それでもここは、平安京の正門があった場所。そして今も、東寺の姿を静かに見守っています。

この公園のすぐ前にあった公文に、子どもの頃通っていたことも思い出しました。
なんと今でもあります。(まあ、それがどうしたって話ですけど。)
満足する場所ではないかもわかりませんが、“歴史の余白”を感じたい方には、そっとおすすめしたい場所です。

羅城門跡の場所(地図)

所在地は、京都市南区唐橋羅城門町。九条旧千本交差点のすぐ近くです。
駅からは少し歩きますが、東寺からも徒歩圏。バスや自転車でも行きやすい場所です。

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